写真家 土門拳は、何度も室生寺を訪れていましたが雪の室生に出会う事がないまま、50歳のときに軽い脳出血で倒れ、以後右半身不随のなか撮影活動を続けました。そこから9年後に再び倒れ車椅子での撮影を余儀なくされるのです。それでも彼の「雪の室生への熱い思い」は消える事が無く、室生寺門前の橋本屋旅館に宿泊をして、雪の室生寺を待ち続けました。しかし、雪の室生は現れてくれません。あきらめて宿を引き払おうと思いはじめた頃、3月12日早朝、なんと室生に雪が降ったのです。土門拳が室生と出会って、実に40年目に雪の室生寺を撮影することができたというのは、写真家だけに留まらず有名な話です。そのためか、美しい雪化粧の室生寺をカメラに収めたいというカメラマンは現在でも非常に多いのです。